オンラインでの寺院関係者の学びと交流の場「bラーニング」では、毎月のようにオンライン勉強会を開催しています。

2020年5月には、感応寺 成田淳教ご住職を講師にお招きし、浄土宗 東京教区にて取り組まれている「寺院ネットワーク」の事例をご紹介いただき、葬儀の勉強会を開催致しました。

今回も、30名近くの全国他宗派の寺院関係者の皆様にご参加いただき、共に学ばせていただきました。その勉強会のレポートをさせていただきます。

目次

  1. 寺院ネットワークの概要
  2. 背景や理由
  3. 今後の期待

寺院ネットワークの概要

この寺院ネットワークは、ご葬儀やご法事を依頼する際に、僧侶を紹介するシステム(仕組み)です。

どのお寺ともご縁のない喪家が、東京で浄土宗のお寺を探したい時や、また、関東以外にある菩提寺が、関東在住の檀信徒が亡くなられた場合に、東京の浄土宗寺院にご葬儀やご法事を依頼したい時などに、活用することが可能になります。

現在は、WEBサイトが立ち上がり、今後本格的に稼働されていくご予定とのことでした。

▼浄土宗 東京教区 寺院ネットワーク
https://samgha.jodo-tokyo.jp/


背景や理由

こうした寺院ネットワークのシステムを構築された背景や理由はいくつかあるようです。

大きなものは、人口移動の社会や過疎化などによるものです。特に地方の寺院は、現在の檀信徒の世代交代の際に、お子様たちがご遠方の都市部に在住されている場合もあります。

その時に、お寺との関係性がなくなる場合もありますし、継続される場合もあります。そして、ご遠方の檀信徒のご葬儀やご法事をどう勤めるかということは、菩提寺としては考えなければならないことです。

日程が事前に分かっていたり、伺えるような場合はできるだけ伺うというお寺もあるでしょうが、タイミングによってやお寺によっては、どうしても伺えない場合もあります。

最近ではコロナ禍によって、オンラインでのご法事を勤める場合も出てきていますが、ご遺族や僧侶が高齢な場合は対応が難しい場合がありますし、オンラインに抵抗がある喪家の方もまだまだおられるでしょう。

そうした時に、檀信徒が居住されている近くに、信頼できる同宗派のお寺があれば、ご葬儀やご法事を代行をお願いしたいと考えている菩提寺もあるわけです。

このような背景や理由があり、浄土宗 東京教区では、寺院ネットワークのシステムを構築されたとのことでした。

信頼できるお寺を紹介可能にするために、お寺がこのネットワークに加盟するためには、一定の修養期間や研修を受講することを義務化しているとのことでした。檀信徒に寺院を紹介する菩提寺にとっても、また喪家にとっても、信頼や安心を担保できるように取り組まれているようです。

今後の期待

寺院ネットワークが稼働してくることで、信頼できるお寺の紹介や、寺院間の支え合いなどができてきます。そしてまた、菩提寺と離郷の檀信徒との関係性だけでなく、檀信徒の居住地にある寺院とのご縁も育まれてきます。それによって、新たな可能性も生まれてくるようです。

例えば、檀信徒の居住地にある寺院をお借りして、菩提寺がご法事をお勤めすることも可能かもしれません。また場合によっては、一檀信徒だけでなく、関東地区在住の離郷檀信徒の集いを開催することもできるかもしれません。逆に地方の寺院で法事をおこなう場合もあるでしょう。

また、菩提寺と檀信徒という二者の関係性から、三者の関係性になることで、ほど良い緊張感と感想やアンケートのフィードバックによる質の向上もあるかもしれません。

お寺は、数は多く、宗派という大きなグループもありますが、同宗派といえども別の組織です。ですので、構造上、社会や時代の変化に対する全体対応というのが難しく、お寺単位の個別対応になってしまうことがあります。

そういう意味でも、葬儀や法事というものをベースに寺院間のネットワークを組み、グループで解決していこうとする浄土宗 東京教区の取り組みは、寺院業界にとっても重要な事例となることでしょう。

今回は、寺院関係者の学びと交流の場「bラーニング」で開催した、葬儀の勉強会について、レポートさせていただきました。

講師の成田ご住職、参加された皆様、ありがとうございました。

2020年6月16日(火)には、遺品整理士の岩橋ひろしさんを講師にお招きし、「遺品整理の現場から」というテーマで、孤独の広がる社会における家族やお寺の存在について考えていきます。


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http://ptix.at/T2tjrL


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合掌

浄土真宗本願寺派 教證山信行寺
神崎修生

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