皆さん、ご自身のお寺や宗派のことをご存じでしょうか。
ご両親がご往生されたり、介護が必要となったことがきっかけで、お寺のことが自分事になってくる方も多いことかと思います。
その時に、「お寺のことよく分からないな」とか「お寺の宗派についてもよく分からない」といった疑問もあられるのではないでしょうか?
まだご両親が健在であっても、ご法事などでお寺とのご縁があり、興味がわいて、少しでもお寺のことを知っておきたいという方もおられるかもしれませんね。
そこで今回は、浄土真宗本願寺派という宗派について、ご本山、ご本尊(仏様)、宗祖(しゅうそ)である親鸞聖人(しんらんしょうにん)などについて、お話をさせていただきます。
これをご覧になると、浄土真宗本願寺派という宗派の概要がお分かりいただけるかと思います。
是非、最後までご覧にいただけますと幸いです。
▼動画でもご覧いただけます
お仏壇の飾り方や、お焼香の仕方などの仏事作法については、別の動画でお話しておりますので、そちらも宜しければご覧ください。
では、浄土真宗本願寺派について、概要をお話致します。
宗名(しゅうめい)は「浄土真宗」で、宗派名が「浄土真宗本願寺派」となります。
宗派名は、西本願寺派と言われることもありますが、正式には「浄土真宗本願寺派」です。
会話の中では略して、「本願寺派」とか「本派(ほんぱ)」といわれることもあります。
もし、門信徒の方が本願寺派とか本派という言葉を使われるのを本派のお坊さんが聞いたら、「この方お詳しいな」と一目おかれるかもしれませんので、宜しかったら使ってみてください。(笑)
さて、本願寺派のご本山(ほんざん)はどちらかご存じでしょうか。
ご本山は、京都にある「西本願寺」になります。実は、西本願寺とは通称であり、正式には「龍谷山(りゅうこくざん) 本願寺」といいます。
世界文化遺産に指定され、国宝や重要文化財となる建築物も多く有しています。
ちなみに、龍谷山の名前の通り、龍谷大学は西本願寺の学寮から始まっています。龍谷大学の大宮キャンパスは、現在も西本願寺のすぐ横にあります。
また、東京の築地にある「築地本願寺」は、西本願寺の直轄寺院になります。
日本仏教は宗派によって、ご本尊(礼拝の対象となる仏様)が違います。
浄土真宗や浄土宗では、阿弥陀如来(あみだにょらい)という仏様をご本尊として大切にしています。
浄土真宗のお寺では、本堂の正面中央に阿弥陀如来がご安置されています。
また、浄土真宗の門信徒の方であれば、ご自宅のお仏壇の中央におられる仏様も阿弥陀如来です。
阿弥陀如来という仏様の特徴は、浄土という仏様の国の世界観です。
『仏説阿弥陀経』という経典には、阿弥陀如来の浄土の美しい様子が説かれています。
今生(こんじょう)でのいのちを終えていく時に、どちらかに往く世界があるのではないか。
先に往かれた方が待ってくださっている世界があるのではないか。
そうした日本古来の世界観と、阿弥陀如来の浄土観とが混じり合い、そうした考え方が古くから日本に定着したと言われています。
いのち終えた時だけでなく、阿弥陀如来という仏様は、いつもいつも気にかけてくださっている仏様でもあります。
浄土真宗の第一祖とされている方をご存じでしょうか?
親鸞聖人(しんらんしょうにん)という方です。
歴史の教科書にも登場する方ですね。
1173年生まれで、1263年まで生き、90歳の生涯を送られたと言われています。
平均年齢が40代ともいわれる鎌倉時代に、90歳まで生きたのは超人的ですね。
高僧の条件は長生きすることという言葉を聞いたことがありますが、親鸞聖人の晩年の書物には、人生の深い味わいがにじみ出ています。
親鸞聖人の生涯や書物に関しても、またの機会にご紹介させていただたいと思っています。
ちなみに、親鸞聖人ご自身は、浄土真宗という宗派を立てたという意識はありません。
そのため、開祖というよりは宗祖と言われます。
親鸞聖人は、お師匠であった法然聖人(ほうねんしょうにん)の弟子であるという立場を貫き、生涯過ごされた方でした。
法然上人は浄土宗の開祖です。
親鸞聖人のひ孫の覚如上人(かくにょしょうにん)という方が、本願寺を建立し、親鸞聖人を宗祖として現在の浄土真宗の礎を築いていかれました。
そこから代々親鸞聖人の血脈が受け継がれています。
2020年の現在は、第二十五代の大谷光淳ご門主(おおたにこうじゅん/専如上人)が、西本願寺の住職であり、本願寺派のご門主の座につかれています。
今回は以上です。
浄土真宗本願寺派という宗派について、ご本山、ご本尊、宗祖である親鸞聖人などについて、お話をさせていただきました。
このように、仏教やお寺を身近に感じていただければと思い、ブログや動画を配信しております。
チャンネル登録やいいね、SNSのフォローなどもいただけますと幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
合掌
福岡県糟屋郡宇美町 信行寺(浄土真宗本願寺派)
神崎修生
___
更新情報は各種SNSにて配信しておりますので、宜しければ是非、「フォロー」いただけますと幸いです。