今回は、ご法事の日程に関して、お話をさせていただきます。
▼動画でもご覧いただけます
このようなご質問をいただきました。
ご法事をしたいと思うのですが、しばらく期間があいていて、次にいつご法事をしていいのかが分かりません。
どのタイミングでご法事をおこなうものなのでしょうか。
宜しければ教えてください。
このようなご質問でした。
ご法事に関する質問はよくいただきますので、今回はこちらのほうで、ご法事の日程に関してお答えしていきたいと思います。
まず、結論から申し上げます。
ご法事は、亡くなれた方のご命日をもとにして、次が何回忌になるのかを調べると分かります。この後、どのように調べたらよいのかを解説させていただきます。
また、何回忌をおこなうものなのかに関しては、地域や宗派によって違いがあります。ですので、今回のこの動画で概要を知っていただいて、最終的にはご法事を依頼されるお寺さんにご確認いただくのが確実です。
では、ここから詳しく解説をしていきます。なおこの内容は、西本願寺を本山とする浄土真宗本願寺派の内容でお話を致します。
次のご法事がいつになるのかを調べる場合、まずご命日がいつかを知っておく必要があります。
ご命日を調べる方法ですが、お仏壇に法名帳(過去帳)やお位牌があられるかと思います。浄土真宗本願寺派では、お位牌はあまり使わないのですが、お位牌があるところもあるかもしれませんね。お仏壇にある法名帳(過去帳)か、お位牌をご覧いただくと、ご命日が書いてあります。
ご命日がいつかが分かれば、その次に、ご法事はいつになるのかを調べます。
インターネットで「年忌 計算」と検索していただくと、ご法事がいつになるかを計算してくれるサイトが出てきます。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1183103804
こちらはカシオさんのサイトですね。こちらにご命日を入力すると、今後のご法事の日程の一覧が出てきます。
例えば、平成27年10月1日がご命日とすれば、計算表にご命日を入力して計算ボタンを押します。すると、年忌法事の年が、一覧で出てきます。
この動画を撮っているのが、令和三年の2月になりますので、今年の10月が七回忌で、次のご法事となります。
別のパターンで、例えば、ご命日が昭和56年の10月1日の場合も見てみましょう。同じように計算表にご命日を入力し、計算ボタンを押します。
すると、平成25年が33回忌で、令和12年が50回忌になっています。ですので、随分前に33回忌が終わっておりますので、次の50回忌までしばらくはご法事はないということになります。
ただ、気をつけていただきたいのは、特に十三回忌以降は、宗派や地域によって、ご法事をおこなう回忌が違う場合があります。ですので、十三回忌以降のご法事の場合は、ご法事を依頼されるお寺さんに直接ご確認されることが確実です。何回忌をおこなうことが多いのかについて、一応後ほどお話はさせていただきます。
年忌表の見方も確認しておきたいと思います。
このような年忌表を用意されているところが多く、インターネットで「年忌 一覧」などで検索していただくと出てきます。この年忌表の見方ですが、今年がご法事の年にあたっているかどうかを確認できる表になります。
例えば、一周忌は令和二年がご命日の方、三回忌は令和元年がご命日の方、七回忌は平成二十七年がご命日の方というような見方になります。
この表に、ご命日の年がなければ、今年はご法事の年ではないということになります。ただし、1月や2月がご命日の方は、年が明けてすぐがご法事になる場合もありますので、気をつけて見てみてください。
次に、ご法事は何回忌をおこなうのかについてお話します。
先ほどお話した通り、何回忌をおこなうのかは、宗派や地域によって結構違いがあります。七回忌までは、だいたいどこも同じかと思います。
まず、亡くなられてから1年後が一周忌になります。そして、2年後が三回忌になります。一周忌の次の年が三回忌です。二周忌と言わずに、三回忌と言うので、分かりにくいのですけれども、三回忌が2年後のご法事です。
数えで数えるので、二年後のご法事を三回忌と言うといった説もありますが、3年目のご法事が三回忌と覚えていただくと分かりやすいかと思います。回忌と言わずに周忌というのは、一周忌だけです。あとは何回忌という言い方になります。
繰り返すと、亡くなられて1年後が一周忌です。そして、その次の年である2年後(3年目)が三回忌になります。
そして、三回忌の次は、七回忌をお勤めすることが多いです。七回忌は、亡くなられて6年後(7年目)の年になります。
七回忌までは、おおよそどの地域でも同じかと思います。
七回忌の次は、十三回忌をお勤めするのが多いかと思います。十三回忌は、12年後(13年目)になります。
ここからは、信行寺の場合ですが、十三回忌の後は、十七回忌、二十五回忌、三十三回忌、五十回忌で、ご縁のある方にはご案内をしています。
ただし、先ほどから申し上げている通り、宗派や地域によって、何回忌をお勤めするのかは違いがありますので、十三回忌以降に関しては、ご依頼されるお寺さんに確認することをお勧めします。
例えば、二十三回忌や二十七回忌、三十七回忌などをお勤めするところもありますので、ご確認ください。
ご親戚に聞かれるのも良いのですけれども、住んでおられる地域が違ったり、宗派が違うと、違う場合がありますので、お寺さんに確認すると間違いないかと思います。
また、年忌法事ではありませんので、今回お話してはおりませんが、亡くなられてすぐの場合は、七日毎のお参りや、四十九日、初盆などのお勤めもありますので、ご葬儀をお勤めされたお寺さんなどに確認してみてください。
そして、年忌法事に当たっていない年でも、お参りをしたいという方もおられるかと思います。
その場合は、祥月命日(しょうつきめいにち)といって、年忌のご法事としてではないですけれども、ご命日にお参りするということもありますので、そちらもご希望の方は、お寺さんに伺ってみてください。
ご法事は、何回忌までおこなうのかについても、よくご質問をいただきます。
結論としては、おこなえるまでおこなうのが良いかと思います。
一応、区切りは五十回忌と言われますが、五十回忌は亡くなられる方が若くして亡くなって、あとを見る方が長生きするなどの状況でないと五十回忌までを迎えられない場合もあります。あとを見る方がいなかったり、あとを見る方がご高齢だと、そもそもご法事が勤められない場合もあります。
ご法事が勤められるというのは、ご遺族が健康であったり、亡くなったへの思いが続いていたりと、ご縁が整っているからこそご法事がおこなえるというところがあります。
ですので、ご法事がおこなえるというご縁を大切にされながら、ご法事をお勤めされてみるのはいかがでしょうか。
ご法事の日取りと予約についてのご質問も多いので、併せて解説致します。
ご法事の日取りですけれども、ご命日は大切な方が亡くなられた日ですので、ご命日の日のご都合が宜しれば、ご命日にご法事をおこなうのが良いかと思います。
ただし、ご命日の日は皆さんのご都合が合わないという場合もあるでしょうから、ご命日の少し前の皆さんが集まりやすい日におこなわれる方もございます。
現実的には、ご法事に参列される方のことも考えながら、日取りをご相談したがよさそうな方にはご相談してみて、ご命日か、それより少し前の日程で、いくつか候補日を出されると良いかと思います。そして、お寺にご予約をされると宜しいかと思います。
ちなみに、ご命日の後にご法事をされる方は、信行寺ではほとんどありません。ただ、今は新型コロナウイルスの状況もありますので、コロナウイルスの状況が落ち着いてからしたいというご相談もいただいております。お寺さんによって取られている対応があるかと思いますので、新型コロナウイルス状況下のご法事に関しては、お寺さんに確認してみてください。
また、本当はご法事だったのに、うっかりしてご命日を過ぎてしまっていた場合は、その気付かれた時になるべく早い日程でおこなわれると良いかと思います。
ご法事をご依頼されるお寺さんへのご予約に関してですけれども、電話か直接お寺を訪ねて予約する場合がほとんどかと思います。直接お寺を訪ねる場合も、ご法事に出られていたり、お寺で行事をおこなわれているという場合もあるかと思いますので、一度おられるかどうかの確認のご連絡をされると丁寧かと思います。
ご予約はお電話で構いませんよというお寺さんもあるかと思いますので、宜しければ一度電話をされてみてください。そこそこのお寺によって違いがありますので、一概には言えないのですけれども、こういう場合が多いですよということでお話をさせていただきました。
今回は、ご法事の日程に関してお話をさせていただきました。最後にまとめます。
次のご法事がいつになるかについては、まずお仏壇にある法名帳(過去帳)かお位牌でご命日をご確認ください。
そして、インターネットなどを検索するなどして、いつが次のご法事になるかをご確認ください。
ご法事をおこなう回忌ですけれども、一周忌、三回忌、七回忌といった回忌がございます。
十三回忌以降は、宗派や地域によって違いがありますので、ご法事をご依頼されるお寺さんに確認されると確実かと思います。
ご法事をいつまでおこなうかについては、おこなえるご縁が整っていれば、おこなえるだけおこなうのが良いでしょう。
ご法事の日取りは、ご命日の日のご都合が宜しければご命日におこない、それが難しければ、皆さんが集まりやすい日程でおこなうと良いでしょう。
予約はお寺にお電話するか、お寺に直接来られる方が多いですが、まず一度お電話でたずねてみられるのはいかがでしょうか。
こういった内容で、今回はお話をさせていただきました。またご法事に関して、付け加えたほうがいいことがあれば、別途解説をさせていただいたいと思います。
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最後までご覧いただきありがとうございます。
合掌
福岡県糟屋郡宇美町 信行寺(浄土真宗本願寺派)
神崎修生
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