◆納骨場所の選び方。後悔しない5つのポイント【お墓・納骨堂・永代供養など】

納骨について考えるとき、「どこに納骨をしたらよいのだろうか」「これで本当に大丈夫だろうか」と、不安に感じられる方も多いのではないでしょうか。

たとえば、

・子どもにあまり負担はかけたくないけれど、どうするのがよいのだろうか
・子どもがいないため、将来、自分や先祖のお骨はどうなるのだろうかと不安に感じている
・お墓や納骨堂、樹木葬、永代供養など選択肢が多く、どれを選べばよいのか分からない

こうしたお声を、信行寺でも納骨のご相談の中でよく伺います。

現代は、納骨の方法や場所が多様化し、選択肢が広がった一方で、「何を基準に選べばよいのか分かりにくい」と感じられる方も少なくありません。

そこで今回は、納骨場所を選ぶ際に、あらかじめおさえておきたい大切なポイントを5つ、ご紹介いたします。

それぞれのご事情や考え方によって、よいと思われる方法は異なります。

「どこに、どのようなかたちで納骨をすることが、自分や家族にとってよいだろうか」

そのように考える際の一助となれば幸いです。

それでは、順に見ていきましょう。

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◆ポイント① 家族と話し合い、先を見据えて決める

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納骨場所を選ぶ際に大切なポイントの1つ目は、「家族などと話し合い、少し先を見据えて決めること」です。

納骨は、ご本人だけの問題のように思われがちですが、実際には、後をみていく方や、お参りをされる方など、ご家族やご親族にも関わってくるものです。

そのため、「自分は今、このように考えている」「将来はこうしていきたいと思っている」といった思いや考えを、可能な範囲で共有しておくことが大切になります。

ご家族やご親族の考えが、それぞれ違うことも少なくありません。

あらかじめ関係する方に思いを伝えておくことで、後々の行き違いや戸惑いを減らし、より納得のいく選択につながる可能性が高まります。

納骨先について話すことは、「縁起でもない」とか、「気が重い」と感じられる方もおられることでしょう。

ただ、相談せずに決めたあとで、「聞いていなかった」「知らなかった」「こういうかたちもあったのに」と、ご本人や後をみていく方、お参りをされる方が困ることもあります。

全てを話し合って決めなければならないということではありませんし、最終的には、喪主などのご家族の中心となる方が判断されることになるかと思います。

お話ができそうな方や、いずれ関わることになりそうな方には、まずは話題としてそっと出してみるだけでも十分です。

お正月やお盆など、ご家族などが顔を合わせる機会に、「自分は今、こんなことを考えている」というようにお話してみることも、納骨場所を選ぶ際に大切なポイントのひとつになるかと思います。

◆ポイント② 承継者がいるか、いないか

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納骨場所を選ぶ際に大切なポイントの2つ目は、「承継者がいるか、いないか」という点です。

ここでいう承継者とは、「お墓や納骨堂などの後をみていく方」のことです。

具体的には、「納骨場所に継続的にお参りをし、管理をしてくださる方」のことで、お子さまやお孫さまが該当する場合が多いでしょう。

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まず考えておきたいのは、

・ご自身にお子さまがいらっしゃるかどうか

という点です。

お子さまがいらっしゃる場合には、例えば

・同居しているのか、近くに住んでおられるのか
・あるいは、遠方に住んでおられるのか
・ご結婚されていて、お孫さまがおられるのか
・今後も無理なく、お墓や納骨堂へお参りできそうか

といった状況も、あわせて考えてみるとよいでしょう。

近くにお子さまやお孫さまがおられ、これからも無理なくお参りをしてくださる状況であれば、代々受け継いでいく承継型のお墓や納骨堂がひとつの選択肢となるでしょう。

一方で、お子さまがおられても遠方に住んでいたり、娘さまが嫁がれている場合など、将来の関わり方が見通しにくいケースもあります。

そのような場合には、「これからどうしていくのがよいのか」「それぞれが、どのように考えているのか」を、ご家族で話題にし、話してみることも大切です。

先程もお伝えしましたが、納骨場所を考える際には、ご自身の思いだけでなく、ご家族や関係する方の状況や思いも踏まえながら、少し先を見据えて考えることで、より納得のいく選択につながる可能性が高まります。

お子さまやお孫さまといった承継者がおられない場合には、お寺などが責任をもってお参りや管理を続ける永代供養といった方法もあります。

お寺や霊園などに実際に見学に行き、相談してみることで、ご自身やご家族に合ったかたちが見えてくることもあります。

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ここで少し補足しておきますと、納骨のご相談の中で、「子どもに負担をかけたくない」と心配される方は多くおられます。

金銭的な負担については、確かに、できるだけ少ないほうがよいと感じられることでしょう。

ただし一方で、「負担をかけたくない」という気持ちが、結果として、お子さまやお孫さまの「お参りする場所」や「手を合わせる機会」を減らしてしまうことにつながっている場合もあります。

お子さまやお孫さまが、先立たれた大切な方のことを思い、手を合わせる姿や心は、とても美しく尊いものです。

若い頃には、その意味や大切さが分からなくても、歳を重ねていく中で気付かされることも多いものです。

皆さまも、そうしたご経験がおありなのではないでしょうか。

ですので、納骨場所を選ぶ際には、金銭面だけでなく、「手を合わせる心や感謝の思いを、どのようにすれば次世代へつないでいけるのか」という視点でも考えてみていただけると、将来的に「子や孫にとっても、これで良かった」と思える選択につながるのではないかと思います。

◆ポイント③ お参りのしやすさ

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納骨場所を選ぶ際に大切なポイントの3つ目は、「お参りのしやすさ」です。

納骨場所は、ご遺骨を納めて終わりではなく、その後も継続してお参りに行く場所となります。

そのため、無理なくお参りを続けられるかどうかは、とても大切なポイントとなります。

まず考えておきたいのは、

・ご自宅やご実家から、どのくらいの距離にあるか
・公共交通機関や車でのアクセスはどうか

といった点です。

元気なうちは問題なくても、年齢を重ねていくにつれて、長距離の移動や、乗り換えの多さが負担に感じることもあります。

「今は行ける」というだけではなく、「これから先もお参りを続けていけそうか」という視点で考えておくことが大切です。

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また、屋外か屋内かという点も、お参りのしやすさに関わってきます。

屋外のお墓は、見晴らしのよさや開放感がありますが、雨や暑さ・寒さなど、天候や季節の影響を直接受けます。

「暑い時期が長くなり、草取りやお参りが大変になってきた」という話を聞くことも少なくありません。

一方で、屋内の納骨堂は、お墓ほどの開放感はありませんが、天候や季節に左右されにくく、お参りや管理がしやすいという特徴があります。

納骨場所を選ぶ際には、ご自身だけでなく、お参りをされるご家族のことなども思い浮かべながら、無理のない距離や環境かどうかを考えてみていただくとよいでしょう。

また、できれば実際に現地に足を運び、ご自身の体感として確かめてみることをお勧めします。

◆ポイント④ 納骨や管理の方法と費用

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納骨場所を選ぶ際に大切なポイントの4つ目は、「納骨や管理の方法」と「費用」についてです。

現代では、お墓や納骨堂、樹木葬など、納骨の方法にも様々な種類があります。

また、納骨先がお寺なのか霊園なのか、その運営や管理を、どこが担っているのかによっても、内容は大きく異なります。

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まず確認しておきたいのは、

・どのような納骨方法なのか
・個別に納骨されるのか、合祀(ご遺骨が他の方と一緒になる)なのか
・個別で納骨される場合、いつまで個別なのか、期間が定められているのか

といった点です。

また、あわせて

・日常の清掃や管理が、きちんとおこなわれているか
・僧侶による読経やお参りなどがおこなわれているのか
・運営している事業者や管理者に信頼はおけるか

といった点も、ご遺骨をお預けし、お参りを続けていく上で、大切なポイントになるでしょう。

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次に、費用について確認しておきたいのは、

・最初にかかる費用はいくらか
・将来にわたって、維持管理費などの年間費用が必要かどうか

といった点です。

安ければよい、高ければよい、ということではありません。

その費用で、どのような管理やお参りがおこなわれているのか。

安心してご遺骨を預けることができ、気持ちよくお参りを続けられるかどうか。

納骨場所を選ぶ際には、こうした「納骨や管理の方法」と「費用」の内容を事前によく確認し、ご自身やご家族が納得した上で選ばれるとよいでしょう。

◆ポイント⑤ 宗派

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お寺にあるお墓や納骨堂を選ばれる場合、「宗派」についても、あらかじめ確認しておいたほうがよいポイントになります。

すでに、ご葬儀やご法事などでお世話になっている頼み寺があり、そのお寺のお墓や納骨堂に加入・納骨をされる場合には、宗派について特に悩む必要はありません。

一方で、頼み寺がない状態で、お寺のお墓や納骨堂に加入を検討されている場合には、そのお寺が何宗のお寺なのかを、事前に確認しておくと安心です。

一般に、お寺に納骨をした場合、ご葬儀やご法事などの仏事は、そのお寺にお願いし、宗派の教えや儀礼に基づいて勤められることになります。

そのため、ご自身ではあまり意識していなくても、実家の宗派と異なる場合、あとからご家族やご親族の間で、考え方の違いが表面化することもあります。

・実家は何宗なのか
・実家では、何宗のお寺でご法事をしてきたのか

こうした点を、お墓や納骨堂に加入される前に確認しておくとよいでしょう。

また、ご自身やご家族が、特定の宗教や宗派を信仰しておられる場合には、その教えや考え方と大きく違わないか、納得できるかどうかも、併せて考えておくことが大切です。

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これまでと宗派が変わる場合については、新たに加入や納骨を検討されているお寺に、問題なく納骨ができるかどうかを、事前に確認しておくとよいでしょう。

加入以前の宗派を問わないかどうかは、お寺によって考え方が異なります。

そのため、これまで別の宗派のお寺でご葬儀やご法事をおこなってきたことをお伝えした上で、納骨が可能かどうかを、そのお寺の方に事前にお尋ねになることをお勧めします。

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また、すでにご葬儀やご法事などでお世話になっている頼み寺がある場合については、別のお寺のお墓や納骨堂には、原則として加入できないことが多いという点も、知っておかれるとよいでしょう。

これは、加入後にご葬儀やご法事を勤める際、どのお寺が、どのように関わるのかが分かりにくくなり、行き違いや誤解が生じやすくなるためです。

ご葬儀やご法事は、基本的に特定のお寺とご縁を結び、そのお寺が勤めるというかたちが慣習となっています。

納骨場所を選ぶ際には、そうしたことも知識として知っておくと間違いがありません。

ただし、

・実家の頼み寺が遠方にあり、今後のお参りが難しい
・生活の拠点が変わり、近くのお寺に納骨し直したい

といった事情をお持ちの方もおられることでしょう。

そのような場合には、いきなり近くのお寺に加入の相談に伺うのではなく、まずは、これまでご縁のあったお寺へ行き、事情をお話したうえで、退去や改葬(ご遺骨を他の場所に納骨しなおすこと)について、承認をいただくことが順番として大切です。

その後、新たにご縁を結びたいお寺に相談をし、加入・納骨の手続きを進めるというように、段階を踏んでおこなうことで、後々の行き違いを防ぎ、気持ちの面でも安心して進めていくことができます。

◆まとめ

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いかがだったでしょうか。

今回は、納骨場所を選ぶ際に、あらかじめおさえておきたい大切なポイントを5つ、ご紹介いたしました。

①家族と話し合い、先を見据えて決める
②承継者がいるか、いないか
③お参りのしやすさ
④納骨や管理の方法と費用
⑤宗派

このような点について、お伝えしてまいりました。

納骨のかたちは人それぞれで、ご事情や考え方によって、よいと思われる方法は異なります。

「どこに、どのようなかたちで納骨をすることが、自分や家族にとって安心につながるのだろうか」

ご自身やご家族の状況と、これまでのご縁や、これから少し先のことも見据えながら考えていく中で、より納得のいく方法やかたちが見えてくるのではないでしょうか。

今回の内容が、納骨場所を選ぶ際の一助となれば幸いです。


合掌
福岡県糟屋郡 信行寺(浄土真宗本願寺派)
神崎修生

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